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たかとり救援基地の日記からの一ページ

1996.10.17

 

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  DropCap地の土を風が吹きぬけていきます。

秋に成りました。秋の風は2年近く過ぎたけど、やっぱり瓦礫色の風です。鷹取救援基地は相変わらず、みんな元気、それぞれに疲れが出ているけれど毎日今ある事を続けています。

神戸も、長田もちょっとずつだけど前へ向いて歩き出しました。基地の在る海運町も区画整理のメドが立ち、更地のあちこちに新しい線が引かれ、それに伴って新しい道路の為の工事が始まりました。懐かしい思い出や悲しい事がいっぱい詰まっている焼け跡にブルドーザやショベルカーが入りました。ダンプに土や残っている瓦礫を積み込み新しいコンクリートが引かれていきます。

基地の内部も大きく変わります。まず北面の保健室、ペーパー・ドーム、食堂、ボーイズルームが取り壊されます。1m10cmほど壁ごと取り去られる為です。北側の細かった路が広くなります。東面のボランティア女子のレディス・ルーム、ヴィップルーム、道具部屋がやはり壊されます10月21日の月よう日から工事が始まります。

それが済むと保健室、ペーパー・ドームが再度作られ、他の部屋は2階・1階のコンテナハウスを建て又、多くのボランティアの中の人の部屋となります。

FMわいわいも兵庫県定住外国人復興センターも新しく基地の中の南側にまとまりました。

まちが変わる、基地が変わる、区画整理による形の変化だけではありません。基地の活動も又これに伴ってその歩き方を変えていきます。解体、修復、物作りが姿を消していきます。引越しも避難所へ、待機所から仮設住宅へ、といった形から仮設から恒久住宅へと変わっていきます。

又、残された仮設生活者の為に「ふれあい」「おつきあい」的な活動に重点がおかれます。仮設の人々が一時的な住人から地域の人々との交流の中で暮らしを考える事へのお手伝い。単なるイベント、お祭りなどで一時のなぐさめから生活の喜びへと変わる為の基地の活動と考えています。多くのメッセージ、神戸を忘れないでという活動も大切に成ってきます。

今年はクリスマスまで基地の中は改築の為足の踏み場も無いような動きになります。それが落ちついた時3度目の冬がやってきます。

まちも基地の形も変わってもあの日から変わることの出来なかった人々の為に基地は変わることなく頑張ります。いつもいつも大きな力をいただき感謝しております。

 

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